[3.剰余グラフと有限代数]
[2.]で見たように、一般にn進数で剰余を考えることは実はn進数のかけ算の1の位を考えることと同じ意味があった。
更に詳しく考えてみよう。剰余グラフの円に配置する数字を0から反時計回りに1,2,・・・と書いていくことにする。(こちらの表し方が本来の表し方なのだが・・・)
7進法の場合 かけ算のグラフ



このようにして並べてみるとこれはシュタイナーのかけ算のグラフそのものに他ならない。
しかも、たとえば、n=7,b=2の場合であれば、円周上の点をひとつおきにとってつないだもの、n=7,b=3であれば、円周上の点を二つおきにとってつないだもの、他の場合も同様にして、三つおき、四つおき、五つおきとなっている。
たとえば、n=7,b=2のときの九九(つまりかけ算)を考えると2→4→6とここまでは普通の2の段と同じだが6の次は 6+2=1 (つまり7で0に戻って更に1を加えている)という計算が成り立つ。
ちょうど時計の文字盤が(普通は12あるのに)7つしかない場合を考えるのと同じように7ごとに0に戻っているとみなすことができる。
このことは実はこのかけ算の1の位(性格には7進法での1桁目というのが正しいが)だけを見ることは全部で7個の数字0,1,2,3,4,5,6からなる代数的な構造を考えることに他ならない。(これを標数7の体と呼ぶ。nが素数でなければ体にはならないが、このことについては後述する予定)
すなわち、剰余グラフでnをひとつ決めることはn個の要素からなる代数的な構造(実際には環となるのだが)を考えることになる。
従ってひとつの剰余グラフを考えることはn個の要素からなる代数的構造の中での積(普通の九九に相当するもの)を考えてることに等しいことが分かった。
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