放物線の軌跡・・・放物線を折る

 高校1年生の数学、年度末は数学Uの図形と方程式軌跡.高校1年の数学は年度末までに確率と図形と方程式の軌跡までを終わらせなくてはならない.図形と方程式は時間的な余裕があるけれど、確率は間に合うかどうかも危ない.本当ならば、遊んでいないで時間の余裕があれば確率の方にまわさなくては行けないのだが・・・

 軌跡は生徒達にとっては難しいところ.図形の方程式を求めるということがどういう意味なのかわかっていないのかもしれない.問題の文章を読んで、天下り式に方程式を求めても「それがどうした」という気にもなるのかな?

 教科書には定点と定直線からの距離が一定である点の軌跡として放物線を求める問題が出ている.しかし、実際に計算をして答えを求めても、どうも生徒にはぴんとこないようで、「ふぅん」という感想も出てこない。

 インターネットの2次曲線ランドというところに紙を折ることで2次曲線を浮かび上がらせようというページがある.そのページを見て、生徒達に放物線を作ってもらうことにした。

紙に一点を取り、底辺をその点に合わせるようにして折る。

折ったところ 折り目を開いたところ 

左の写真は真中あたりにある小さい点に合わせて底辺を折ったところ。右の写真はそれを開いて線を引いてみた(よく見ないと見えないけれど・・・)この底辺が準線になって小さい点が焦点になる.

 場所を変えて次々と折っていくことで、曲線が現れてくるはず・・・なのだけど、生徒達は手当たりしだいにどのへんでもかまわないから点に合わせて折って行ったりするので、なかなかきれいな図形が出て来ない。

「そこじゃなくて下の線に合わせる!」などと言って歩きながらあちこちで注意をして歩く.生徒達の中には「なるべく下のほうに点を打つときれいに出来るよ」と言ったにもかかわらず、黒板に張ったサンプルの点がかなり上のほうに打ってあったということもあって、真中に点をとっている生徒もいる(--;

 とは言いつつもしばらくすると何やら曲線が見えてくる。

「この曲線はなんだ?」と聞くと案の定「円!!」と元気のいい返事(--;

「ここからが数学の問題です.今紙を折って線をつけていったけれど、この線は図形的にはどんな線か、また見えてきた図形はどんな特徴があって、なんと言われる図形か? 紙を折りながら考えてごらん.

 欲しい人はもう一枚紙を持って行って、底辺と点を合わせると言うのがどういうことか、折った線はどういう性質を持っているのか、曲線に見える部分はその線の中でどういう点なのか考えてごらん.」

それから、しばらく友達と相談しながら紙を折っている生徒達がほとんどだった.授業の時間も終わりに近づいて、関係のないおしゃべりも出始めてきたので、「じゃあ、ヒントね」といって、底辺の一点をとって与えられた点に合わせて折って出来る直線がこの2点の垂直二等分線であることを説明した.しかし、この垂直二等分線の垂線の足が曲線になる訳ではないことを指摘して、この時間は終わった.

 

そして次の時間黒板に

折り線による放物線 左の紙をを張り出した.(この写真では赤い線が底辺に垂直二は見えないが、これは紙が折れ曲がっているためである)

生徒達の中の何人かはもう一度自分で折って確かめていた.

 これで一点からと定直線からの距離が等しい点の軌跡の描く図形ということの意味がわかったかどうかはすこぶる疑問だけど、y=ax^2+bx+cと言う数式からだけではなく、図形的な性質からも放物線を考えることができるということだけは分かってくれるといいなぁ・・・

 本当はどこかでこうしたことをもう一回ぐらいやりたかったのだけど、実際には時間的な余裕がまったくなくて、もう一方の確率の授業でも1時間ぐらい時間をかけて実験したりなどと考えていたのだけど、それどころか教科書をダイジェストしたプリントで、がんがん進まなくては学年末試験までに終わらないという事態に至ってしまった.

 Cosと数学にもどる。